
森と海は川を通じ、栄養分の補給など密接につながっています。
森が荒廃すると海にも悪影響を与えます。
そこで大阪府の若い漁業者が中心となって、
大阪湾を豊かな漁場として育むために、
府内河川上流で手入れされず荒れた森を再生させるために、
植林、育林活動を行うようになりました。
なお、この活動を行うにあたり、大阪府漁連、森林関係者、
ボランティア団体、大阪府関係部局、関係市町を構成員とする、
魚庭(なにわ)の森づくり協議会を開催し、活動計画等の検討、策定を行っています。



古来、大阪湾は豊富な魚介類が獲れる海ということで、
”茅渟(ちぬ)の海”と言われる傍ら、
“魚庭(なにわ)の海”とも呼ばれていました。
つまり、「魚がたくさんいる海」と呼ばれていたのです。
しかし近年に至り大阪湾の水に、
大きな影響を与える山林が荒れ放題となり、
河川もそれらの影響で汚れて、
いちじるしく漁獲量が減る一方となり、
多くの漁業者が頭を痛めていました。
こうした中、元の豊かな漁場の再生を目指し、
平成13年度から「大阪府漁民の森づくり
“魚庭の森づくり協議会”」を結成、
府下の森林関係者、ボランティア団体、
大阪府関係部局、地元関連自治体、
漁業者などをメンバーとして、
活動計画などの検討・策定を行ってきました。
我々の活動を通じて大阪湾が再び
魚の豊富な海になることを願い、
魚庭(なにわ)の森づくり活動を
続けていこうと思っております。



活動はおもに、大阪府内24漁業組合の
若手漁業者が中心となって、
「森と川と海はひとつ」をモットーに、
地元・海岸のゴミ拾いのほか、
府内の森や埋立地で水源地としての山を肥らせる植林、
下草刈り、竹林伐採などの保全活動を続けています。
こうした活動の貴重な例として、
宮城県気仙沼湾のカキ養殖業者が不作が続いた時、
湾へ注ぐ川の上流を調べると山は針葉樹で覆われ、
荒れ放題。
そこで、継続的に山の手入れをしたところ、
カキがよみがえったということが有名になり、
これを参考にしている全国の漁業関係者も多いとのことです。
ちなみに(社)海と渚環境美化推進機構の
調査(平成20年1月現在)では
「豊かな森を育む大きな森づくり」、
「山・川・海-思いやりの森造成運動」、
「森と海をつなぐ植樹のつどい」など
名称こそ違え、全国の都道府県174ヶ所で
活動が続けられていると報告されています。
森林整備をおこなったから、
すぐに海に効果があり影響するわけではありませんが、
漁業者の方々は次の世帯へ受け継ぐために、
今から活動をおこなっている現状です。